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「あ、もうすぐ今日が終わる…」
一頻り抱きしめあった後、美樹は体を少し離し、壁時計を見るなりそう言った。
「茜ちゃん、もう寝てると思うけど…
戻らなくちゃ」
「本気であいつの部屋で寝るの?
もう茜寝ているなら、ここで寝てもバレないって」
「…そうだけど、起きて待ってるかもしれないし、祐哉くんはまだ勉強するんでしょ?
… 邪魔しないように出て行くね」
美樹は言い終わるなり、そのまま俺から離れベッドを下りた。
「…邪魔じゃないから居ろよ」
「だめ! …おやすみなさい」
美樹は部屋を出て行こうとする。
仕方なく俺もベッドから下りて、まだそばにいる美樹の手首を掴んだ。
「…祐っ…」
振り向いた美樹の頭にもう片方の手を伸ばし、ぐんと引き寄せる。
俺は目を閉じ彼女と唇を重ねた。
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