*番外編*-2

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「…もう! 強引…」 息つぎをするように、美樹は俺の唇から逃れると、ため息混じりに呟いた。 「…俺の言うことを聞かず、勝手に散歩行こうとするから、手綱を引いただけ」 手首を少し強めに握る。 美樹はじっと俺を見つめてきた。 「……祐哉くんて、意外と……」 「…行っていいよ。おやすみ」 美樹が最後まで言う前に、俺は握っていた手を解き、ついでに体を離し背を向けた。 別に俺は、 美樹を束縛したいわけじゃない。 側にいてもらいたいが、美樹が本気で出て行きたいならそうすればいい。 彼女の意思は尊重したい。 …基本、そう思っていた。 そのままシステムデスクの前に座り、デスクライトのスイッチをパチンと点けると、テキストをまたパラパラと捲った。
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