*番外編*-2

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付き合うまではこんなに幸福な時間が訪れるだなんて、正直思いもしなかった。 美樹のことは可愛いとは思ってもタイプではなかったし、仕事場で恋愛なんて俺の中では万に一つもなかった。 なのに… 気がついたら好きになっていた。 「……責任、取れよ」 決めた。 「……え? 責任? ちょっ…わッ!!」 ……俺は、絶対こいつを離さない。 ベッドに押し倒してやろうかと一瞬思った。 が、願掛けしているのに! と、後で怒られるか泣かれるところが頭を過ぎった。 だから代わりに、気持ちをありったけ伝えようと、美樹の髪をぐっしゃぐしゃに撫でまわしてやった。 「もおーっ! 信じられない!」 美樹は俺の手を払い離れると、ボサボサになった頭を抱えて、抗議の目で俺を見下ろした。 俺は平然と座ったまま見上げる。
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