2453人が本棚に入れています
本棚に追加
赤川は酔っていたんだろうが、俺は限りなくシラフに近い状態だった。だけどお互い同じように頭のネジは飛んでいて、吸い寄せられるようにキスをして肌を寄せ合った。
何も着けていない他人の肌に触れるのは、初めての俺。ビビって萎えることを期待したのに、萎えるどころか猛り狂っている。
お互いの息遣いと、深いキスをする時に俺の口から勝手に溢れる甘い声。それしか音のない世界に、クチュっと増えた水音。
初めてひとに触られた、自分しか触れたことのない場所を赤川がしっかりと包み込んで上下に擦っている。
「…………んっ、…………はぁっ…」
そりゃ、声も出るって。だって、信じられないくらい気持ちいい。
ギュウっと瞑っていた目を薄っすらと開けると、ゾクリとするような色気だだ漏れの赤川の視線が突き刺さった。
絡みあった視線が離せなくて、軽いパニックに落ち入った俺に掠れた声で囁いてくる。
「黒田も、やって。同じように………できるよね?」
低くて誘うような甘い声音に、逆らえる奴なんているんだろうか。
俺の手はまたしてもフラフラと赤川の熱い昂りに誘導され、ぴくんと脈打つそれを握りこんでいた。
キスも、その先も経験がないけれど、同じ男なんだから抜くくらい簡単だと思ったのに。いざ握りこんだ赤川のモノは、俺のとは全く違うモノで。
大きさも、カタチも、体温も。びっくりする程熱い昂りに、若干ビビってしまった。
最初のコメントを投稿しよう!