第3話

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俺はお父さんポジションを手に入れたい訳じゃないんだが。飼い主の次は、お父さん………だと? 地味に大ダメージをくらい、思わず目を閉じた。………いや、ここは信頼されていると前向きに取るべきか。 「なあ、高井~~~」 唇に温かく柔らかなものが押し付けられた。いつもより少しだけ鼻にかかった甘い声で、しようぜと誘惑される。 「………お前、具合が悪かったんだぞ………」 直ぐにでも襲ってしまいたい衝動と戦いながら、才加の甘い誘惑にダイレクトに反応してしまった自身をそれとなく引き離した。 「大丈夫だって、もう治ったし。高井と居たら、どこも苦しいとこなんて無いよ?」 「…………………」 キラキラした大きな瞳に見上げられ、自分の好きな奴が腕の中で安心しきった顔をして。甘えた声で誘惑する。 ………これで我慢出来る奴が居たら、是非ともお目にかかりたい。 病人相手に盛る自分を諌めたいが、猛り立つ俺のモノにいやらしく手を這わされ口唇にはぬるりと熱い舌が入って来る。 ………我慢出来る奴は、仙人かなんかだきっと。 当然そんな修行を積んではいない俺などあっさり陥落だ。後からちゃんと反省するからさ。 「なあって、高井~~~。ね、しよ?聞いてんの……ンッ…っは、………っん」 才加を喰らい尽くしても、いいだろうか。
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