第1章

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それから……10分足らずで、コージはリビングへと戻ってきた。初めて見た部屋着はグレーのハーフパンツに、黒いTシャツ。超リラックスモード。当たり前か……これから寝るんだもんね。 頭から肩にかけて、真っ白なタオルをかぶってはいるけれど、ポタポタと雫が垂れ、意味をなしてない…… 兄はいるけれど……ちょっと違う。 豪快っていうか……なんていうか……私の気の持ちようかな……とてもドキドキする。 ソファに座ったママの姿勢で、その姿をじっと見つめる。 コージは冷蔵庫から冷えたペットボトルをつかみ、グビグビと、喉を鳴らして飲んでいる。ただそれだけの仕草なのに、なんだか、色っぽくて……視線がくぎ付けになる。 瞬きすら忘れていたら…… 「おいおい、それ以上見られたら穴があいちゃうよ、実尋ちゃん♪ いくらなんでも俺の事、見すぎじゃない?」 からかうような口調で、ニヤリと笑い、ドキッっと大きく胸が鼓動した。目の前に手を差し出され、鼓動は加速していく。 驚きに戸惑いながらもそっと右手を重ねたら、グイッとソファから引き上げられ、そのまま洗面所へと向かう。 「好きなの使っていいから」 軽く言い捨て、コージは退散。パタンとドアが閉まり、私は再び一人。 「ふ、風呂に入れってことか……」 ポツリと呟き、あたりをキョロキョロ。 「あれ?」 見覚えのある洋服。手に取ってみたら…… 「嘘っ」 私の部屋着だった。 「なんでここに?」 唖然とした瞬間、ハラリと何かが舞い落ちる。 「ん?」 目を凝らしたら、 「ギャッ!」 慌ててひっつかむ。それは、まぎれもない、私のパンティだった。それも、一番のお気に入り。ピンクの紐パン。 な、な、な、な、なんでここにあるの?
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