Blooming in darkness #2

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碧さんからのクリスマスプレゼントは、リクエスト通りの手袋で、私から碧さんへは、飾り部分だけ手作りのタイピン。 それと、血を少々。 「ちょっと早いかもしれないけど、検査に使いたいんだ。痛い思いさせて、ごめんね?」 そう言った碧さんは、私の腕を優しく消毒して、真新しい採血針と真空採血管を、ウノさんに手渡した。 静脈から採り出される暗い赤色に不安を覚えながら、私は黙って見守る碧さんに問いかける。 「ちょっと早いかもって、何を調べようとしてるの? 血液検査なら、この前の健診でしたばっかりなのに……」
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