Blooming in darkness #2

3/32
前へ
/32ページ
次へ
「それとは別の検査なんだ。 そろそろ花純の血液にも、胎児のDNAが混ざり始める時期なんだよ。 それを詳しく調べようと思って」 ギクリと背筋が強張る。 調べられても何一つ問題はないはずなのに、後ろめたい秘密を抱える私は、どうしても黙っていられない。 「DNAを調べて……何が分かるの?」 「血液型はもちろん、モノソミーやトリソミー……要するに染色体異常。 病気のリスクや、ルーツなんかも分かるよ」 「他には?」 「どうしたの? 珍しいね、花純が遺伝学に興味持つの」 しまった。 少し踏み込み過ぎたかもしれない。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

314人が本棚に入れています
本棚に追加