Blooming in darkness #2

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何か悟られやしないかと焦ったものの、碧さんは朱の詰まった採血管を振りながら、つらつらと答えてくれる。 「そうだね……他には、髪の色とか、アルコール耐性、体質。 民間企業が検査する場合でも、その程度は簡単に分かるよ」 もっと訊きたいけれど、これ以上はさすがに怪しい。 ならば、角度を変えて質問してみようか。 口の中でもごもご言葉を選んでいるうちに、ウノさんを従えた碧さんは、こちらに背を向けてしまった。 「じゃあ、ありがとう、花純。子供の性別、分かったら教えてあげるね」 「あっ、待って、碧さん!」
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