王国の記録

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春の謁見の間。家来の一人が呼ばれる。 王様は家来に告げる。 「この国は寂しい。知らせが一つも来ない」と。 黒い髪の家来は答える。 「寛大な王様。この国は幸せな国です。だから報告がないのです」と。 王様は満足げにうなずくと、家来を下がらせる。 家来は門の前に戻り、いつものように王様宛の手紙を焼く。
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