王国の記録

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夏の中庭。家来の二人が呼ばれる。 王様は家来に告げる。 「この国は色がない。ここにある花の種を民に配ってくれ」と。 双子の家来は声をそろえる。 「優しい王様。この国の為に働けるなんて光栄です」と。 王様は満足げにうなずくと、家来に茶色い種を渡す。 家来達は門の外に出て、いつものように種を沼に捨てる。
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