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『身体、痛くない?』
抱きしめられたまま、首を振って答えた。
『大丈夫なら、またあとで…しよっか。』
身体が熱くなっていくのと鼓動の速さは比例していて。
『ちゃんと名前で呼んでくれるまで止めないから。』
『な、なつっ…。』
いま、部長のことを名前で呼べたら…。
部長の指に、痕を残さずに済むの?
少しだけ肩を押されて身体が反転すると、また天井と部長だけに視界が満たされて。
『……俺を感じてる時に、呼んで。』
私の考えてることなんて分かっているような瞳に、吸い込まれそうになる。
返事を求められることもなく、柔らかい唇が重ねられた。
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