127人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ
〈いつも大変お世話になっております。
先日はご多忙中に、弊社へ足をお運びいただきありがとうございました。
また、私のデザインを採用していただくことができ、企画担当として、& eyeに携わる者として本当に嬉しいです。
さて、先日ご提案しましたミニボトルの件ですが…………〉
週が明けて、今週打ち合わせをする運びになるのか、gentle側の進捗を確認するメールを冬也に送信した。
今日は部内ミーティング。
今年に入ってから、隔週月曜に行うようになった。
でも、今日はいつもと違う。
部長が参加するミーティングは、本当に久々で。
私も、気持ちがシャキッとしちゃう。
『次は、立花か?』
名指しされた立花さんが、出張で不在中の永井さんの代わりに、担当企画の進捗などを話し始めた。
『じゃ、最後は高梨さん。』
『はい。』
前回トップバッターだったから、今回は1番最後。
スクリーンの前に出て、& eyeとgentleのコラボ企画のことを話す。
『本日、先方担当者にメールで確認しました。返答を待っていますが、早ければ今週中にミニボトルの案について動くことになります。
デザインについては、本体分は弊社案が通りましたので、ミニボトルについても同じような回答がいただけるよう、1課の神谷さんを交えて話し合いたいと思います。』
ふぅー……緊張した。
入社して何回も経験したけど、人前で話すのは新人の頃と変わらない。
企画部に戻る前に給湯室によって、コーヒーの残りを確認する。
『どうしても、ダメですか?』
ほんの少し見えている女の子。
その格好は、間違いなく受付の制服だと分かった。
最初のコメントを投稿しよう!