115人が本棚に入れています
本棚に追加
『彩星?』
寝室から出てきた部長は、片目を擦っていて。
後ろに立つと、私のお腹に腕を巻き付けた。
『喉渇いちゃって……起こしちゃいました?』
うぅん、って首を振っている部長が窓に映る。
『離れたくないから、起きてきただけだよ。』
ホワイトデニムだけを着た部長の素肌が温かい。
『昨日のこと、覚えてる?』
『酔っ払っちゃってごめんなさい。』
『酔って欲しかったから、いいよ。』
お腹で組まれていた部長の両手が、むぎゅっと私の胸を掴む。
『酔って、乱れてる彩星も……可愛かったよ。』
『……っ。』
強制的に思い出させられる、昨日のコト。
俯くと視界に入る、無数の赤い印。
胸の上で動く指にある、私の歯形。
お互いに印を付け合った、甘い時間。
『他の誰にも、触られないでね。』
『うん……。』
くるりと回転した視界。
目の前にあるのは、ココに付けてって言われて残した、赤い痕。
『俺が、幸せにするから。他の誰のものにもならないで。』

最初のコメントを投稿しよう!