Love hunter

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また、この夢。 この前と同じように、私は空港を歩いている。 嬉しそうで、足取りも軽くて。 そして、ロビーのソファーに座っている部長を見つけたその時。 やっぱり、私は泣いた。 その様子を見ている私が、部長を見ようとしたら……どんどん遠くなって。 歩いてきた道を戻るように引き戻されて。 もう少しなのに…。 ハッとして目を開けたら、そこは見慣れたアパルトマンの天井。 遠藤部長から聞かされた人事の話が、あれからずっとこびり付いて剥がれてくれない。 強力な接着剤でくっ付けられたみたいに。 そして、それを無理にでも剥がそうとすると、今度は治りかけの傷を覆っていた瘡蓋が傷むような感覚がする。 渇いた喉を潤そうと、冷蔵庫からお気に入りのジュースをグラスに注いだ。 ふと、壁に掛けたコルクボードに視線が向いて。 ここから見る付箋の星は、近いのに遠くに感じる。 先週送ってくれたジュースに貼り付いていた、最新のラブレターが自然と思い出されて。 〈彩星、俺の大切な人でいてくれてありがとう。 もう少しでドレスが出来上がるみたいだよ。 彩星のウェディングドレス姿、綺麗だったよ。 Je voudrais faire de toi la femme la plus heureuse au monde. 〉 ーーJe voudrais faire de toi la femme la plus heureuse au monde. 貴女を世界で1番、幸せな女性にしたい。 一緒に居なくても、世界で1番幸せになれるの? 結婚をして、お互いを支え合って、想いあっていられたら…幸せだって、私は心から思えるのかな。 涙で、星がたくさんあるように見えるのに。 カーテンの向こうは、雨で…。 部長、早く……迎えに来て。 パリに来たばかりのあの日みたいに、今すぐ会いに来て…。
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