第1章

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親戚も母も私も日本で生まれ、日本の文化に慣れ親しみ、日本で育った。 一世と呼ばれる祖父母は、韓国から日本に連れてこられ、日本語を話せないまま日本で暮らすことになった。 自分たちの文化を継承する為、我が子には韓国の味で育てる。 一世の祖父母が法事のやり方など作法を残してくれているので、私達三世もその文化を引き継ぎ、いまでも継承されている在日の家庭は、少なくないと思う。 韓国人であることを誇りに思え。 堂々と、韓国人であることに胸を張れ。なんてこと、母は決して言わなかった。 韓国人だからと恥じることはないし、普通にしていればいい。 自分が生まれてきたルーツを、否定してはいけない。 と、ただこの二つだけ、私は教えられ育った。
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