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部屋に戻り、生乾きの髪のまま布団に潜り込む。
横になったとたんに襲いくる睡魔に抗いながら、これからのことを考えた。
今までイグナにはたくさん助けてもらった。
だからこれからは、俺がイグナに返さなければ。
イグナから受けた恩は一生かかっても返せないほど大きいものだが…これから少しでも、イグナの助けになれればいいな。
アモルにも世話になるだろうし…何か二人のために…俺を『家族』にしてくれた二人のためにできることを、これから探していこう。
まずはここでの俺の役割を探すことから始めよう、と決心したところで、完全に瞼が落ちる。
その夜は、父の幻影は出てこず、代わりにイグナとアモルが出てきた。
この数年間で、一番幸せな夢だった。
END
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