9月6日

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「勇者。今度は何植えてんだ」 「んお?これが芋で、そっちが甘藍。そっちの一帯は玉葱と人参」 「様々植えたなぁ…」 「こんだけ広い庭なんだ、どうせ使うなら実用的なもの植えた方がいいだろ」 「それもそうか……あっちは何植えてんだ?」 「ん?ああ、あっちは花壇」 「花壇?」 「予定だけどな。魔国って四季がはっきりしてるだろ?だから季節ごとの花でも植えようかと。実用的なものっつっても畑だけじゃ味気ないからな」 「…そうか」 「そのうち桜と紅葉の木を調達しねえとな」 「……そうだな。ああ、そうだ。茶と菓子持ってきたから、少し休んだらどうだ」 「ん、今日の茶菓子何?」 「抹茶羊羹」 「お、いいねぇ。ちょっと待ってろ」 「ああ」 「………」 「………」 「……なあ」 「んんー?」 「…桜と紅葉、週末にでも見に行こうか」 「おう」 春の午後、縁側で。
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