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「おーい、大地ー。デカンタのウーロン茶持ってきてくれよー。」
「はいはい、ただいまー…ってまたかよっ!」
大地の名前を呼び、注文をオーダーした若干チャラチャラした風貌のこの男性は、鈴木明人。卒業してからは何を目指しているのか現在は万年アルバイターな生活を続けている。だが、そんな環境なのか気さくで人当たりが良く、誰とでも接することのできるフットワークはこいつの長所とも言えるし基本はいいヤツである。そういえば最近は、大手レストランの厨房スタッフを担当しているらしく優秀なのかもう少しで正社員になれるとかの噂を耳にしたことがある。
「いいじゃねーか。今日は祭なんだから。いっぱい食っていっぱい飲む。それが俺らのザ・ポリシーでアイデンティティってわけよ。なあ、直ー。」
「そうそう。あ、俺は唐揚げにビール。」
明人の言葉に相槌を打ちつつちゃっかりと自分の欲しいものを注文した直と呼ばれている小柄な青年は、佐藤直敏。平均男性の体格と比較すれば華奢に見える体型ではあるが、実は高校時代に剣道部の主将であったこともある猛者である。
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