*番外編* 君と僕の距離#2*

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「え?私が悪いでしょ?乗っかってきちゃって」 「…なるほど」 謝りどころがズレているけど、悪いと思っているのならば、それを利用させてもらおう。 「じゃあ、今度、お詫びをしてもらおっかな」 「お詫び?」 「うん」 「……何を?」 「今日はみんながいるし。今度ね、二人の時に」 「は、はあ…」 首を傾げる彼女にニヤリと不敵な笑みを返せば、ビクッと反応し、何かを察知したように訝しげな表情に変わった。 「…怪しい。なんか怪しい」 「そう?気のせいじゃない?」 「……ねえ、何考えてるの?」 「……別に」 素っ気なく答えると、むぅっと口を尖らせた彼女が面白くて、ここでちょっと仕返しをしたくなった。 ちょいちょいと手招きすると、素直に腰を屈めてきたサト。 そして、彼女の耳元に手を添えて、俺は囁いた。 「俺が考えているのは、いつもサトのことだよ」 お姫様の顔が一瞬で真っ赤になったのは言うまでもない。 してやったり。 お詫びは、いつしてもらおうかな? 楽しみだ。 *END* 2019.7.16
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