*番外編* あなたとわたしの距離

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「ねえ、ねえ、羽瀬とどんな話してんの?」 「えっと…普通に、たわいもない話だけど…」 「え~?あの人しゃべるの?しゃべれるの?」 「アハハ!無言の彼氏って怖いでしょ」 「それもそっか。アハハハ!」 「………」 私を囲んで笑う女子達。 ……一つも面白くないんだけど。 そんな複雑な思いをなるべく顔に出さないようにするのに一苦労。 好き勝手言っていた女子達は、無反応な私の存在など気に留めることなく、笑いながら去っていった。 「ハア…なんなんだ…」 思わずボヤく。 最近、こういうことが多い。 ニビルに女子二人が加入したことは、皆にかなりの衝撃を与えたようだった。(だから、私も体育館裏に呼び出されたわけだけど) しかし、その直後、それ以上に周りを驚かせたのが、羽瀬君と私が付き合い始めたことだ。
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