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「理未のほうが襲ってんの?大胆ね」
「きゃあ!ち、違うから!」
「いってっ!」
「うわっ!」
慌ててサトが立ち上がるが、俺の足を踏んでしまい、またもバランスを崩した。
咄嗟に庇って、抱き留める。
結局、元に戻って、サトは俺の腕の中。
柔らかな身体の感触に、思わずぎゅっと抱きしめたい衝動に駆られるが…やはりここでも冷静なツッコミが。
「理未、あんたも酷なことするわねぇ…」
「は?」
ため息交じりの石野の言葉に、ポカンと見上げるサト。
やっぱり彼女は全くわかっていない。
そして、石野は両手で拳を作り、「羽瀬、ファイト!」とアイドルのようなわざとらしい笑顔をこれ見よがしに俺に送りつけると、くるりと反転して、さっさとオチ達がいる方へと戻っていった。
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