あらすじ

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主人公の小学生『茜』は仲良し幼馴染五人組の一人。その中の一人が中学からは別の学校になるため、今日は五人で最後の思い出作りに、町外れにある『お化け屋敷』の探検に来た。 お化け屋敷の高い壁と巨大な門の中は見渡す限り耕された畑で、その真ん中にはガラス張りの温室があった。 たまたま外れかけていたガラス板を外し、温室の中へ入った茜達。そこには熱帯の密林さながらの植物が茂っており、不思議なことに大量の百円玉が散らばっていた。 百円玉を夢中で拾っていたが途中で気が削がれ、帰ることを考える茜。五人の内四人まではやがて抜け穴の側へ集まったが、残る独が出てこない。 中に戻って探そうとする茜達だが、拾った百円玉から蜘蛛の足のような触手が生え、動き出したことに動転。持っていた百円玉を残らず捨てた時、温室内から戻らない一人の悲鳴が響いた。その直後に温室のガラスが砕け、 ようやく残る一人が姿を現すが、その背には成人女性らしき人物がおぶさっていた。 近づいてくる二人を見て、女が人間ではないことに気づく茜達。慌ててお化け屋敷の敷地外へ逃げ出し、追いすがってくる仲間を見捨て、建物の門を閉ざしてしまう。 その後、仲間を見捨てた罪の意識疎遠になっていた四人はそれぞれの道へ進んだが、八年後に成人式で揃っての再会を果たした。八年抱えた感情にけじめをつけるため、再びお化け屋敷を訪ねた茜達。彼らの前で閉ざされた門が開き、一番近くにいた茜は敷地内へと引き込まれしてまう。そこで、門の隙間から駆け寄って来る仲間を見たが、仲間と視線が合った瞬間、自分の末路を茜は悟る。見捨てられることを自業自得と受け止めた茜の前で門は八年前のように閉ざされた。
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