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「っ、……!?」
ほんのちょっと背中に当たった何か。
トンと肩甲骨辺りにぶつかって、驚いた私はほんの少し石に足を取られていた。
ガラッ――。
「ふぇ……っ!??」
視界が揺れて、気づいたら空が見えたから、背中から落ちているんだぁ、とノンキに思った。
目の前の空はグレーだけれど、明るくて綺麗な色で、雲に光の筋を作り始めている。
それは虹が出来るんじゃないかと思うほど、そこにある色が宝石のように輝いて見えた。
そんな私を現実に戻す痛みはシッカリと背中を襲って、次の瞬間には無表情な短い呆れ声が落ちてくる。
ガツッ。
「……っ、いったぁ……ぃ」
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