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翌朝
アムルシャスとローリエは人間界のとある町に来ていた。
ローリエが薦める鍛冶屋は町から少し離れたところにある。
その鍛冶屋は腕は良く人当たりなども良いが何故か嫌われていた。
「あ、おじさーん!」
「おう華ちゃんじゃないか。今日はどうしたんだい?」
どうやら知り合いのようだった。
ローリエはアムルシャスの剣を鍛冶屋のおじさんに見せる。
「こりゃ駄目だな。刃がボロボロだ。打ち直さないとっ」
「鍛冶屋のおじさん、これで最高の剣を作ってください。」
アムルシャスは大量のお金と金属を差し出した。
「こ、こりゃ緋緋色金じゃねーか!それにこの金…… よっしゃ気合い入れてつくってやらぁ! 三日ほど待ってくれ」
鍛冶屋のおじさんはお金と金属を持って作業場へと駆けていった。
アムルシャスとローリエは町の八百屋へと向かって歩きだした。
「どうしてあなたが緋緋色金なんて持っているの?」
ローリエがアムルシャスを見上げてそんなことを聞く。
「それは企業秘密にしたいところですが、自分の妻に隠し事は無しですね。あの金属はとある山脈で発掘したものです。加工するととても美しくなるのであなたのためにと」
ローリエは少し関心した。アムルシャスが自分のことを想像以上に考えてくれていた。そう思うと少し嬉しかった。
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