五里霧中編_陸

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  だが、疲れているのだろう、鏡はまた眠りについた。 私は伺うように鏡の寝顔を確認し、ホッと息を吐き出す。 私は音を立てないように注意して 体を少しだけ横にずらし、鏡の寝顔を見つめた。 『・・・そうか、私がここを使ってしまったから・・・』 鏡の寝る場所がないのだ、という 当たり前のことに、今更、気がつく。 あんなところで眠ったら、体が痛いのではないか、とか 居候のくせにこんなに広いベットで眠っていいのか、とか・・・ いろんな考えが、湧き出ては消えていった。
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