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冬休みもあっという間に終わり、学校が始まる。
「実桜ーおはよ!」
「おはよ!」
加奈が下駄箱のところにいて挨拶される。
「あれ?バスじゃなかったの?」
いつもバス通学の加奈はもうとっくに来ているはず。
「えへへ、春樹さんに送ってもらっちゃった」
そっか、昨日お泊まりするって言ってたっけ。
「ねぇ、クリスマスにしたんでしょ?どうだった?」
「ど、どうだったって…幸せだったよ」
すでに加奈にはクリスマスにあった事を報告済み。
「だってさ~ゆき君」
「え!?ゆき!?」
加奈は私の後ろを見て言っている。
私は恐る恐る振り返ると、私の後ろで上靴を履いているゆきがいて…
キャー!!今の聞かれた?
「おはよう、実桜」
「お、おはよ~」
私はハハハ~と笑って誤魔化す。
ゆきと会うのはクリスマスに会って以来だ。
「今日バイト終わる頃に迎えに行くわ」
「あ、うん!」
ゆきはそう言うと階段を上がって行く。
「まったく…ホントに実桜としか話さないよね~」
「そうかな~?加奈が変な話、ゆきに振ったからじゃないのぉ?」
私達は話ながら階段を上がり、教室に入る。
クラスのほとんどの人が登校していて、みんなワイワイガヤガヤしている。
私は自分の席に座り、鞄の物を出して机にしまう。
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