39人が本棚に入れています
本棚に追加
…そろそろ降りようかな~と思い、ズリズリゆっくりお尻を滑らす。
「降りんの?」
「う、うん。重たいかなぁと思って…」
「軽いって」
「いやいや、でも…そろそろ…」
「なんで?」
な、なんでって…近すぎて呼吸困難になりそうなんだよぉー!
「プッ…仕方ないなぁ」
ゆきは笑いながら両手を離し、どうぞ?っと付け足す。
私はスッとゆきの膝から降りて、立ち上がる。
ゆきは足を組み、布団の中にいるペンギンの人形を取ると足の上に置く。
「飲み物持ってくるね?」
「うん」
私は部屋から出て一階に飲み物を取りに行く。
リビングには誰もいない。お母さん仕事行ったのかな…。
冷蔵庫からお茶を出してコップに注ぐ。
お菓子あったかな~…。戸棚を探す。
てかゆきがお菓子とか食べてるの見た事ないし、食べるのかなぁ。
はぁ…何もない。
もうすぐお昼だし、ゆきお腹空いたかな?
…とりあえずお茶持って行って、何か作ろうかな。
「腹減ったー!何か作って?」
「わぁ!びっくりしたぁ!」
背後にゆきが立っていて驚く。
いつの間に降りてきたんだろ…びっくりしたなぁ。
「…今作るから、お茶飲んで待ってて?」
「はーい」
ゆきは返事をするとリビングのソファーに座りお茶を飲む。
うちにゆきがいるなんて不思議。
なんだか場違いだよ…。ゆきの家は洋風だけどうちはどっちかと言うと和風だし。
最初のコメントを投稿しよう!