いじめ

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ーー次の日、学校へ行くと… あれ…加奈がいない…。休み? 私は加奈から連絡が来ていないかケータイを見るが何も来ていない。 とりあえず自分の席に座り、加奈に連絡してみる。 昨日まで普通にメールしていた…。 そうだ!隼人君は? 私は隼人君をキョロキョロ教室内を探すが見当たらない。 ゆきなら知ってるかも…と思い、ゆきの隣に立ち… 「ゆ、ゆき…加奈知らない?」 「・・・・」 ゆき? 私はゆきの顔を覗く。 「実桜…」 ゆきはとても神妙な顔で私の腕を掴む…。 まるで行くなと言うように…。 なに?なに?嫌な予感がする。 「ごめん、ゆき…行かなきゃ…」 「…俺も行く」 ゆきが立ち上がり、加奈のいる場所を知っているのか足早に歩いて行く。 私は小走りでゆきについて行く。 みんなの視線が痛い…。 ゆきが足を止める。 は、隼人君!? ここは…体育館の倉庫? 「実桜ちん…加奈が…」 「え!?」 ドアを開けようとしても中からカギを閉められているのか開かない。 「加奈!加奈!」 ドンドンとドアを叩くが返事をしない。 「どうしたの?」 「…さっきここで加奈が他の女子に何かされてたらしい…」 「え?…」 「廊下で他のやつが話してるの聞いて、ここに来たんだけど…加奈が開けてくれないんだ…」 そ、そんな…加奈が何をしたって言うの!? 「…もしかして、私のせい?」 「…実桜のせいじゃないよ」 中から加奈の声がした。
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