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「加奈…?」
私はドアに耳を当てる。
「…なんか…ムカついたんだよねー、実桜の事知りもしないで悪口いいやがって…」
…やっぱり私が原因だ…。
ガチャっとカギの開く音がしたので、隼人君がドアを開ける。
そこにいたのはふわふわの髪をした加奈ではなく、髪をバツバツに切られ、顔が腫れている加奈が立っていた。
「か、加奈!加奈ー」
私は加奈の姿にショックを受け、加奈を抱きしめる。
加奈の大事な髪が…加奈の綺麗な顔が…私のせいで…。
私の後ろにいた、ゆきと隼人君は何も言わず…いや、何も言えずに立っていた。
「ごめんね、ごめんね加奈」
私の目から涙がボタボタ落ちていく。
「実桜が謝る事じゃないよ、私が勝手にムカついただけだから」
「…もう、大丈夫だから。お願いだからもう、やめてよ加奈…」
「大丈夫じゃないでしょ!?きっと実桜にもこうゆう事やってくると思う」
「大丈夫だから…」
私は涙を拭い、加奈の腕を掴み保健室へ連れて行く。
「ゆき、連れてきてくれてありがとう」
「実桜…?」
「先に教室戻ってていいよ?隼人君も」
私は2人にそぅ言うと加奈と保健室に入り、ドアを閉める。
保健室の先生は加奈を見て驚き、パニックになっていた。
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