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「…見過ぎ、溶けそう」
ゆきは私の視線を感じたのか、チラッとこちらを見て苦笑。
「だ、だってカッコイイんだもん…」
誰だって見ちゃうよ…こんなイケメンがいたら。
「じゃあ、散歩終わりにして俺んち行く?」
ゆきは足を止めるので、私も止まる。
「いいけど…まだ散歩全然してないよ?」
「2人っきりなら、ずーっと見ててもいいよ?」
いやいや!
私は色々思い出し、顔が熱くなる。
「も、もう少し散歩しよう…」
「なぁに、妄想してんの?」
「も、妄想なんかしてないよ!!」
ゆきの肩をバシッと叩く。
「2人っきりの時は見てくれないよね~実桜」
「だ、だって恥ずかしい…」
ハハハ!とゆきは笑い、また足を進める。
グイッと繋いだ手を引っ張られ、私は勢い余ってゆきの肩に頭をぶつける。
「2人っきりじゃないなら恥ずかしくないんだろ?もっとくっついていいよ?」
またドSモードに入ったゆき…
「…意地悪」
でも好き…
私は手を繋ぎながらも、もう片方の手でゆきの腕を掴み密着する。
ゆきを見ると顔が赤い…。
ふふ…自分でくっついていいよって言ったんじゃん!と思いながらも、何も言わずゆきについて行く。
「せこい…俺が外じゃ何も出来ないの知ってて実桜は…」
「そ、そんな事ないよ~」
「俺んち行ったら覚えとけよ?」
ひぃぃぃ!怖い…。
私は苦笑し、ゆきの腕を掴んでいる手を離し、気付かれない程度に少し離れる。
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