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箱の蓋をあけると音楽が鳴る。
ふふっ…
しかもちゃんとクリスマスの曲…。
もうクリスマスプレゼントは決まっていたって事か…さすがです。
「そうだ!私からも…」
鞄の中から、袋包みになっている物を取り出し、ゆきに渡す。
「おぉ!ありがとう!」
ゆきは嬉しそうに受け取り、中を開けてマフラーを取り出す。
「いいねマフラー!これから寒いし」
ゆきはぐるぐると首にマフラーを巻き、ニッと微笑む。
「に、似合います」
思っていたより似合うので照れてしまう。
「手作りじゃないのが残念だけど、嬉しいよ」
「え?」
手作りって気持ちが入りすぎて重たいと思われるかと思ってた…。
「じゃあ来年は頑張ってみようかな」
「うん!ありがとう」
ギューっと抱きしめてくれる。
良かった…喜んでもらえて。
気付くと8時になりそうな時間になっていた。
「そろそろ帰るね」
「もぅそんな時間かぁー」
私はコートを羽織り鞄を肩から下げる。
私とゆきは階段を降り、ゆきはコートを取りに行く。
その間にブーツを履いて待っていると、ゆきもコートを着てリビングから出てくる。
さっきあげたマフラーも、もうしてくれてるし。
「よし、行こうか」
「うん!お邪魔しました~」
ゆきはトントンと靴を履いて、ドアを開けて私達はゆきの家を出る。
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