3学期

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「実桜ちゃん、おはよ~」 前の席に座っている、いっちゃんに話しかけられる。 「おはよ~」 あれ?なんか可愛くなった? 前までショートヘアで、いかにも陸上部って感じだったけど…すこし髪が伸びて化粧も若干してる気がする。 もしかして… 「いっちゃん、好きな人できた?」 「え!?ど、どうしてわかるの?」 いっちゃんの顔は真っ赤だ…可愛い。 「可愛くなったから」 「そう?」 「誰、誰?」 「実はもう付き合ってるんだぁ~えへへ」 「え!?いつの間に?」 冬休み前まではそんな噂も、なにもなかったはずだけど…。 「涼太君に冬休みに偶然会ってさ~…」 え!?涼太君? 「…実桜ちゃん?」 「あ、そうなんだ~良かったね~」 …いっちゃんは知らないのか。 ゆきには聞こえてるよね、今の会話。 「実桜ちゃんって雪斗くんと付き合ってるんだよね?」 いっちゃんは私とゆきを交互に見て言う。 …そう。いじめ以来、私達が付き合っているのを知らない人はいないはず。 「うん」 「じゃあ私挟まれてるし、お二人共相談にのってね?」 「あ~うん」 私は苦笑してしまう。 だっていっちゃんの相手は涼太君だし…。 …でも幸せそうだなぁ~いっちゃん。
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