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「実桜ちゃん、おはよ~」
前の席に座っている、いっちゃんに話しかけられる。
「おはよ~」
あれ?なんか可愛くなった?
前までショートヘアで、いかにも陸上部って感じだったけど…すこし髪が伸びて化粧も若干してる気がする。
もしかして…
「いっちゃん、好きな人できた?」
「え!?ど、どうしてわかるの?」
いっちゃんの顔は真っ赤だ…可愛い。
「可愛くなったから」
「そう?」
「誰、誰?」
「実はもう付き合ってるんだぁ~えへへ」
「え!?いつの間に?」
冬休み前まではそんな噂も、なにもなかったはずだけど…。
「涼太君に冬休みに偶然会ってさ~…」
え!?涼太君?
「…実桜ちゃん?」
「あ、そうなんだ~良かったね~」
…いっちゃんは知らないのか。
ゆきには聞こえてるよね、今の会話。
「実桜ちゃんって雪斗くんと付き合ってるんだよね?」
いっちゃんは私とゆきを交互に見て言う。
…そう。いじめ以来、私達が付き合っているのを知らない人はいないはず。
「うん」
「じゃあ私挟まれてるし、お二人共相談にのってね?」
「あ~うん」
私は苦笑してしまう。
だっていっちゃんの相手は涼太君だし…。
…でも幸せそうだなぁ~いっちゃん。
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