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ーーここは…病院??
見覚えのある天井…
昔と変わらないなぁ…
「実桜!?わかる?」
あ、お母さんだ…
「お…かぁ…さん…」
お母さん泣いている。
…なんで私病院に…
「実桜…再発したのよ…。3日も意識なかったのよ?」
え…そんなに??
私、再発しちゃったんだ…。
コンコンとノックする音が聞こえ、先生が入ってきた。
「実桜ちゃん、意識戻ったかい?」
そうだ、ゆきのお父さんでもあるんだった。
「とりあえず、緊急オペをして成功したから大丈夫だと思うよ」
「ありがとう…ございます…」
「最近調子良かったみたいだけど、この病気は交通事故の様に咄嗟にくるからね…。丁度近くに雪斗がいたからすぐに対処できて良かったけど…」
…そうだった。
思い出したくない…。
「雪斗にも実桜ちゃんが意識戻ったの伝えておくよ」
「ゆき君、ずっと実桜の手を握って謝ってたわよ?」
「うちの雪斗がなにかしたみたいで…。ごめんね実桜ちゃん」
…辛い。
思い出したくないのに頭から離れない…。
「実桜、明日ゆっくりゆき君と話しなさい?」
「・・・・」
「あの子が何したかわからないけど…話だけは聞いてやってほしい」
今更…なにを話せば…?
「実桜ちゃん、ゆっくり休んでね」先生はそう言うと礼をして、病室から出て行く。
「お母さんもそろそろ帰るわね?また明日仕事終わったら来るからね?」
「うん…」
お母さんは手を振って病室を出て行く。
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