退院

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「50発くらい殴られた…」 へ?? 加奈と私は声の主の方に目をやる。 「は、隼人!?と…」 「ゆき?」 そこにいたのは隼人くんとゆきだった。 まさかの事で動きが停止する。 「ホント実桜ちん、俺が悪かった…」 隼人くんが頭を深々と私に向かって頭を下げる。 「だから隼人のせいじゃねーよ。全部俺が悪いから」 そう言ってゆきが隼人くんの肩に手を置く。 「2人共、悪いわよ!」 加奈が2人を睨む。 「あ、あのでも、病気には関係ないからさ」 「いや、絶対関係ある。あの瞬間に倒れたんだから…」 「隼人くん…。本当にもう大丈夫だから気にしないで?」 「実桜ちん…」 私が微笑むと隼人くんが泣きそうな顔をする。 「ゆき…。なんでお前の彼女こんないい子なの?」 「ふっ…気付くの遅い」 ゆきが私を見て微笑む。 今日もゆきに会っちゃった… 嬉しい! ハッ! でも私今日、可愛い格好してない…。 「てかあんた達も一緒に遊んでたの?」 「うん、まさかファミレスで会うなんてね~」 言いながら隼人くんはちゃっかり加奈の横に座る。 「…なに飲んでるの?コーヒー?」 ゆきは私の隣に座り、私の飲んでいた甘くなったコーヒーを飲む。 「う、うん」 ゆきの真似したとは絶対言えない。 「うん、甘い」 「ごめん、砂糖2つも入れちゃった」 向かえから視線を感じ、加奈の方を見るとニヤニヤなにやら企んでいる顔をしている。 ひぃぃ!加奈さまー! どうか言わないでー!!
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