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「…俺が本屋にいたら何か問題でも?」
ポンッと頭の上に本の重さを感じ。
「・・・っ」
こ、この声は…
そして加奈の指さしている方をゆっくり振り向くとーーー
「ゆ、ゆき?」
そこには無表情で私と頭一個分は違う、ゆきがいた。
私は目を丸くし驚いて口を手で押さえフリーズしていたら
「お待ちのお客様こちらどうぞー」
お店の会計してる人が、ゆきの方を見て言うので、ゆきは持っている本の会計をしに行ってしまった。
「ごめん実桜、ホントだったんだね~」
ハハハ~と加奈は私のフリーズしたままの顔を見ながら笑う。
「だ、だから言ったじゃん!」
バシバシっと加奈の肩を叩き、私は自分の顔が熱くなるのがわかった。
そしてまた、ゆきの方へ目をやると…
いつの間にか会計を済まして出口の方へ歩いて行ってしまった。
「きゃー今の人、めっちゃイケメンじゃなかった?」
「イケメンだった!あの制服は星南高だよねー?」
私達と違う制服を着た女の子達が目をハートにしキャーキャー騒いでいるのを見て、イケメンとは明らかにゆきの事だろうと分かる。
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