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ゆきは私なんかと相合い傘しても良いのだろうか。
ゆきの横顔を見て、本当に綺麗な顔。睫毛も長いし、唇もキレイな色で…。
私はつい見入ってしまい。
「…見すぎ、穴あきそう」
「ご、ごめん…」
ど、どーしよ!私の顔が火照る。近いよ!嬉しいよー!今日はなんてステキな日なんだ!
ザーッという雨の音を耳に、私とゆきはその後、無言のまま歩き続ける。
ーーーとうとう私の家に着いてしまった。
「あの!私の家ここだから、あ、ありがとう!送ってくれて!」
「あぁ、うん。じゃあな」
ゆきはニッと白い歯を見せ微笑むと、すぐに行ってしまった。
キャー!なに今のスマイルは!!反則でしょ!
私の心(ハート)は、ゆきの優しさとスマイルによって、完全に射止められた。
ハハ…やばいっす!
ノックアウトです!
そして部屋に入り、すぐに加奈に今日のすべてを報告。
「あの、女子に対する冷血ゆき君がね~」
「ホントは冷血なんかじゃないんだよ!」
「いや、もしかして実桜の事、好きなんじゃない?」
「え!?いやいや、それは無いでしょ!うぬぼれんな!って怒られちゃうよ」
「えー、そうかな?他の女子に相合い傘するとは思えないよ?」
それは、そうだけど…しかも遠回りして家まで送ってくれたし。
なによりあのスマイル!
あー、思い出しただけで顔が熱くなる。
「じゃあ実桜!私これからデートだから、話はまた明日学校でね!」
「え?うん、わかった!加奈もステキな日になるといいね!じゃあね~」
加奈も「じゃあね~」と言い電話を切る。
そぅ、加奈には大学生の彼氏がいる。半年前に加奈から告白して付き合ったみたいで、うまくいっているらしい。
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