ぼくはいつだって。

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「さ、いあくん。君は、こんなところで立ち止まっていい人じゃないよ」 「それって、どういう――」 「いあくんは、私の番人さんなんだよね?私、知ってるよ。鉄壁の城壁って感じで、頑なに私から離れなかった。私を守りたくて」 「う、うん……そうだけど、迷惑、だったよね」 「今更、何を言ってるの!迷惑だなんてちっとも、思ってないよ。凄く、嬉しかった――」 ありがとう。 とてもとても、小さく呟かれたその一言に、僕は希望を見出した。もっと近くに、傍に寄り添っていても良いのだろうと。それを彼女は望んでいるのだと。 「……どういたしまして、彩葉」 今までにないくらい僕が笑うと、彼女はそれ以上の笑顔を返してくれた。 (お礼が言いたいのはこっちだよ、彩葉) みんなみんな、彼女がいたからできた。時間を削ることができた、何があろうとも我慢できた。だから、僕は。 ――君を、守り通したい。この先、ずっと。 誰にも聞こえない誓いを、僕は、僕自身で誓った。
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