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すっかり冷めきったシチューを弱火にかけて、
その間に
あるもので簡単なサラダを作る。
ご飯はりったんが炊いてくれていたから、
器に盛る準備万端なのだけれど。
背後にある、
未だ開かずの扉に顔を向けては
「はあ」と息を吐く繰り返し。
あっくんシチュー食べないのかなあ…。
よし!そうです!
こういう時は歌を歌って
気分を紛らわせるのが一番なのです!
私はグツグツと音を奏でだしたシチューに合わせて、
ヘラをお鍋の中でぐるぐる回しながら
「ふんふんふん~♪」と前奏を始めた。
「今日の~ディナは~
シッチューなのですー♪
シッチュ―シッチュー
チューチュチューチュー♪
ねずみさんもちゅーちゅー
シッチュ―シーチュチュチュー♪
チューチュートレインはママが好き~♪
白いシチューはあっくんが好き~♪
だけどりおは人参が嫌いなのです~♪えいっ!潰しちゃえ!
チューチューシッ…」
「ぶ」
っほ????
小さな音が微かに聞こえて、
パッと後ろを振り向くと
いつもと変わらない仏頂面の
あっくんが立っていた。

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