第14章 ミツバチの生態

5/25
前へ
/25ページ
次へ
こうなったのはもちろん 和樹のせいじゃないんだけど――。 「で、彼は?彼はどうしてたの?」 「白河さん?」 「そんな土壇場で、君が尻尾捲いて逃げだしてさ」 「はっきり言うなよ」 「はっきり言ってない。むしろ比喩的だろ?」 だからこいつは嫌いだ。 「彼は……ちょっと残念そうで……」 「そりゃそうだろうな」 「心なしか苛立ってた」 「わお」 気まずい沈黙を思い出し 僕は身震いした。
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

146人が本棚に入れています
本棚に追加