純粋

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きょろきょろとしていたのか、無意識に、人の群れの中から、探していました。この時は、まだ無意識に……。 「あれー?海未ちゃん?誰か探してるの?」 「えっあっ、優花さん」 急に声を掛けられたので、少しびっくりしながら振り返ると、そこには1つ年上の先輩がいました。優しくて、可愛くて、後輩の私が言うのもなんだけれど癒されるオーラを纏っている優花さん。 「あ、ごめんね、びっくりさせちゃった?でも次に海未ちゃんに会えるのいつかわからないし、声掛けたくて!誰か探してるみたいだったけど誰?一緒に探そうか?」 「いやいや、大丈夫ですよ」 「そっかそっかー、ならいいけどー」 文字におこすとニコニコと笑う顔文字が出てきそうな口調でした。優花さんは基本的にそんな話ぶりでいつも話をしてくれるのです。素敵だな、と思うポイントなんです。
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