食道癌～父の場合～

転移再発による抗がん剤で転院

2月16日。

昨日また病状説明したいとの連絡があり私と夫で行った。

父は痰で呼吸が出来なくなり吸引するも良くならず自力で出せて危機を脱した。それで眠らせる方法もありますよという説明を前回したが、今回は、眠らせるタイミングもだがそんな事言ってるうちに急変するかもしれないし、急変して痰を詰まらせたら数分のうちに死亡します。救命は難しい。寝ていれば安全というわけでもない。そして、眠らせるという事は意識が無いに等しいので、寝たまま亡くなる事になる。
体力はじわじわ低下してきてるので次回は自力で危機を脱する事は出来ないかもしれない。
苦しいとナースコールを押すが、吸引以外の手立ては無く成す術が無い。
急変はいつ起こるかわからない。今日かもしれないし明日や明後日かもしれないし来週かもしれない。急変が起きたらそのまま亡くなる事になるかもしれないので今のうちに、話が出来るうちにしておく事。急変しても自分でナースコールを押せずにそのまま…のパターンもあるので付きっきりでも構わないし夜も泊まり込みOK。その方が精神的にも安定してもしかしたら容態も安定するかもしれない。
抗がん剤は２週間ぐらいしないと効かないし、効いてくれたら余命も延びるから今の段階で余命はわからない。
ファイバースコープを入れながら鉗子を使って固まった痰の塊を引っ張り出したりもしている。奥の方も見えているが届かず取れない。無理矢理取るとカサブタのようになっているので血が出て苦しくなるしそこがまたカサブタのようになる。
現段階で、苦しいから休みたい時や夜は眠くなる薬で寝てもらっている。
とにかく急変が怖いとの話だった。

父は今日は苦しそうだった。ベッドの左右から加湿器をかけてあり、酸素マスクを首に当てていた。
起きる気力は無かった。トイレに立つ元気は無く、赤ちゃんと握手をしてほっぺをさすったら、目をつぶり口を開けて呼吸をしていた。眠らせる時は近づいているような気がする。