Give back to ash #2
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無数の針を刺されたように、チクチク、チクチクと肌が痛む。 熱気と煙のせいで、薄目を開けるのすら精一杯だ。 その上アタッシュケースを奪い取る時に、酸素缶もどこかへ行ってしまったため、呼吸も苦しい。 早く逃げなければ。 そう思っても恐怖に足がすくんで、動けない。 ギシギシ、メキメキ。 終幕を告げる絶望の音が、いよいよ高まってきた。 もう────ダメだ。
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