第2章 新たな生活

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 若かったが彼女は一通りの料理は出来た。   それは当たり前だろうと思った僕は、それを当たり前のようにたいらげた。   何故、私が料理を出来るのか、そんな質問を彼女から聞いた覚えもなく、こっちから聞いた記憶も無い。   ただひたすらに二人分の食事の用意をするだけである。   部屋の掃除は彼女が休日を利用してやり、光熱費の払い込みも彼女が行っていた。   当時も電気代と水道費は引き落としだったが、ガス代は直接店に払いに行く必要があった。   一度だけ頼まれて払いに行ったが、店のおばあさんが気さくで長居をした事を覚えている。きっと、社交的な彼女はいつもこのおばあさんと楽しく会話をしてきていたのだろう。
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