第2章 新たな生活

17/18
前へ
/257ページ
次へ
「あんた、婚約してる身で浮気かい」  親父さんは固い表情で言った。  「何のことですか?」  僕は聞き返したが、心の中では身に覚えがある出来事が渦を巻いた。  「私、知ってるから」  突如、彼女が言葉を荒げた。   駄目だ。これ以上聞き返せば具体的なことまで言われてしまう。   僕は、「スミマセン」と頭を下げた。  「もう二度としないか?」   僕は俯いたまま「はい」と答えた。
/257ページ

最初のコメントを投稿しよう!

67人が本棚に入れています
本棚に追加