第3章 新、新たな生活

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 生まれ育った街の町営住宅に入れるという情報が入ったのは、それから間もなくしてからのことであった。  「結婚してないから家族じゃないけど、本当に入れるのかな?」   姉は、婚約してるなら大丈夫と答え、手筈を取ってくれるという。   アパートに比べ家賃は破格の安さであることから、僕らは思案することなく引っ越しを決めた。  結婚式は、引っ越しが終わった後に行うことにし、式場はお互いの家の中間地点の会場を予約した。  既に妊娠していたことから、結婚式の期日までは短いものとなり、慌ただしい日々を送った。
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