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時計が午前10時を刻む前に彼女の両親と僕の家族が顔を揃えた。
あの時の雰囲気はもう無い。待つのは新しい命。
更に陣痛が激しさを増し、ついに破水した。
それから間もなくして赤ん坊の泣き声が聞こえると「産まれた」との声が上がった。
分娩室のドアから看護婦さんが声を掛ける。
「無事に産まれましたよ。元気な女の子です」
分娩室に入ると恥ずかしいような嬉しいような、そんな笑顔の胸に抱かれた産まれたばかりの小さな命があった。
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