第3章 新、新たな生活

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 時計が午前10時を刻む前に彼女の両親と僕の家族が顔を揃えた。   あの時の雰囲気はもう無い。待つのは新しい命。   更に陣痛が激しさを増し、ついに破水した。   それから間もなくして赤ん坊の泣き声が聞こえると「産まれた」との声が上がった。   分娩室のドアから看護婦さんが声を掛ける。  「無事に産まれましたよ。元気な女の子です」  分娩室に入ると恥ずかしいような嬉しいような、そんな笑顔の胸に抱かれた産まれたばかりの小さな命があった。
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