236人が本棚に入れています
本棚に追加
由衣が驚いて鬼武隊長を振り返ると、隊長が通訳さんに拳銃を向けていた。
だが、通訳さんは少しも動じず、穏やかに鬼武に尋ねる。
「何のつもりですか?隊長?」
「俺がシールズとSASに所属していた事をなぜ知っていた?
特殊部隊出身としか情報公開されていないはずだ。
それに桟橋からずっと着けていたな?
……通訳の安月給でよくこのクルーズ船が買えたものだ」
「妻のへそくりです」
「頭の禿げたカミさんか?」
「“禿げ鷹”のお金ではありませんよ」
「内務省“ルー・ガルー”か?」
「……そうです。私は内務省 国家警察総局の職員です」
最初のコメントを投稿しよう!