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「由衣!下がって!」
ジョゼフが由衣をかばうように前に出る。
「呆れたな。殿下を探っていたのか?」
鬼武は不快げに眉をひそめる。
「はい。しかし同時に軍部も監視していました」
「二重スパイか」
「ゴンタンからは若宮さんを消すように命令されましたが、むろん従う義務はありません。
……それに若宮さんは私の友人ですから」
「ふざけるな!両手を頭の後ろに組んで床に伏せろ!」
「待って!待って!隊長!!」
由衣は堪らず鬼武に駆け寄り、彼を制止しようとする。
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