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「公子、格納庫並びにその周辺は完全に制圧しました」
「ご苦労だった。こちらの損害は？」
「死者ゼロ。負傷者3名。いずれも軽傷です」
「そうか、よかった。ヘリは飛べそうか？」
「はい、点検が済み次第、離陸できます」
「急いでくれ。予定通り、これより先は一切の無線通信はオフにしろ。隠密行動に入る」
「了解しました」
小笠原副隊長はシャルル公子に一礼すると持ち場に戻る。
王宮内の航空公園にある格納庫。
ここは大公の言わば、切り札。
王家でも一部の者しか知らない『武器庫』だった。
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