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「あぁそうだ。さっき言おうと思って、うっかりタイミングを逃したんだけど……」
さっきっていつだろうと思ったとたん、
耳を疑うような言葉が聞こえてきた。
「俺、春には、東京戻れそうだから」
「えっ、本当ですか!?」
「蔵本くんの異動にマジでショックを受けてる瑞希を見てたら、言い出せなかったんだけど……。
一応、こっちの上司と堂本の了承を得たし。
すぐは無理だけど、春までにはこっちも引き継いでいく予定。
両親も別にそれでいいって言うし。
ようやくなんとか目処が立った」
冗談にしては具体的すぎるから、
本当のことなんだよね。
驚きすぎて、宮下さんの嬉しそうな顔を凝視したまま固まってしまった。
「ま、堂本の部下になるから、
ちょっと気に入らない気もするけど、それよりも戻れることの方が大事だしね」
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